目次

  1. 運賃改定のポイント 平均7.1%値上げ
    1. 「電車特定区間」・「山手線内」の運賃区分を「幹線」に統合
    2. 普通旅客運賃は「IC≦きっぷ」へ
    3. オフピーク定期券の設定範囲を拡大
  2. 利用者サービス向上と経営合理化の取り組み

 JR東日本の公式サイトによると、運賃は平均7.1%の値上げとなっており、内訳は以下の通りです。

運賃区分 普通運賃 通勤定期 通学定期
幹線 4.4% 7.2% 改定なし
地方交通線 5.2% 10.1% 改定なし

 具体的なポイントは、以下の通りです。

 今回の改定のポイントの一つは、首都圏に設定していた「電車特定区間」と「山手線内」の運賃区分を「幹線」に統合することです。

 国鉄時代、「競争力のある運賃設定」を目的として、これらの区間では他のエリアよりも運賃を低く設定していました。しかし、現在は他の鉄道事業者との運賃格差が縮小または逆転し、状況が大きく変化しています。

 電車特定区間および山手線内の運賃を幹線の運賃と同等水準にまで引き上げることにより、シンプルでわかりやすい運賃にすると説明しています。

 ただし、「電車特定区間」や「山手線内」を利用者は、「幹線」運賃に統合されることで、「山手線内」の普通運賃は16.4%、通勤定期は22.9%の値上げとなるため、負担感は比較的大きく感じられるでしょう。

運賃区分 普通運賃 通勤定期 通学定期
電車特定区間 10.4% 13.3% 8.0%
山手線内 16.4% 22.9% 16.8%

 具体的にはJR山手線の初乗り運賃(大人)が2026年3月、150円から160円に値上げされます。東京駅からの普通運賃は、新宿駅が210円から260円、横浜駅が490円から530円となります。

 このほか、「山手線内均一定期券」(1ヵ月1万4970円)も廃止します。

JR東日本の2026年3月からの運賃改定例
JR東日本の2026年3月からの運賃改定例

 これまで幹線、地方交通線を利用する場合、ICときっぷの価格が「IC<きっぷ」となる区間と「IC>きっぷ」となる区間が混在しており、わかりづらい状況となっていました。

 そこで、原因の一つである消費税の転嫁方法について、現在の電車特定区間・山手線内と同様、幹線・地方交通線のきっぷ運賃は1円単位の端数を四捨五入から切り上げへ変更します。これによりIC運賃は、きっぷ運賃より低廉または同額となります。(小児の一部区間を除く)

 2023年3月から始めた通常の定期券より割安な「オフピーク定期券」サービスについて範囲を拡大することを決めました。高崎線、宇都宮線、東海道線、外房線、京葉線の合計18駅が対象です。

運賃改定後のオフピーク定期券の対象エリア
運賃改定後のオフピーク定期券の対象エリア

 運賃改定の一方、JR東日本は安全・安定輸送の確保と利用者サービス向上への投資も継続すると説明しています。

 このなかには、羽田空港アクセス線(仮称)の工事を進め、東京圏の鉄道ネットワークを充実させることや、渋谷駅などの主要駅で改良工事やバリアフリー設備の整備などが含まれます。

 また、2024年10月からQRコードを利用した乗車サービス「えきねっとQチケ」を拡大し、2026年度末にはJR東日本エリア全域で利用可能とする予定です。

 Suicaエリアも順次拡大し、2027年度までにえきねっとやモバイルSuicaとのID統合によるクラウド基盤の新しい鉄道チケットシステムを構築します。